サンショウ (山椒)

日本で一般的にサンショウと言えば、ミカン科サンショウ属 (Zanthoxylum) の サンショウ (Z.  piperitum) のことが多いです。北海道から鹿児島県に分布していて、朝鮮半島の南部にも分布していると言われています。ウナギの蒲焼を食べる時もサンショウの粉は欠かせませんね。


日本では、サンショウの若葉は「木の芽」と呼ばれ、香りが良いので、焼き物や煮物など料理の彩りとして添えられます。また、サンショウの果実をちりめんじゃこと混ぜて、ちりめん山椒にします。果皮は七味唐辛子の材料もなります。


日本の鹿児島以北で見られるサンショウ属には、上述のサンショウの他、カラスザンショウ (Z. ailanthoides)、イヌザンショウ (Z. schinifolium)、フユザンショウ (Z. armatum) があります。また、東海地方から九州には、カラスザンショウイヌザンショウの雑種と考えられているコカラスザンショウ (Z. fauriei) もあるそうです。

カラスザンショウは20mぐらいにまで育つ落葉高木で、好んで庭に植える人は少ないでしょうけど、名のとおり、カラスなどがその実を好み、鳥がカラスザンショウの繁殖に寄与しています。東京の都心でも少しでも空き地があれば実生が育っています。1mぐらいまでは、ナミアゲハの幼虫がよくいますが、高木になると、上の方にはモンキアゲハの幼虫がよくいます。伊豆半島の山では、大きく育ったカラスザンショウをよく見かけます。


カラスザンショウはもともと熱帯または亜熱帯の植物と思いますが、ある程度耐寒性があり、宮城県ぐらいまで北上していて、それに伴い、モンキアゲハの生息地も北上しているようです。

サンショウが北海道の胆振付近にまであるのに、イヌザンショウは青森が北限らしいです。人間には漢方薬以外にあまり使い道がありませんが、ミカン科サンショウ属を好むアゲハチョウ科の Papilio 属の多くは普通に食べます。葉はサンショウイヌザンショウは似ていますが、棘と花は異なります。


特に花を見ると、以前は、イヌザンショウカラスザンショウサンショウ属ではなく、別のイヌザンショウ属 (Faraga) にあった理由が分かります。今は一般的にはイヌザンショウ属サンショウ属に統合されています。

八王子市や高尾山で探すと、イヌザンショウの方が、サンショウより見つけるのが難しいです。サンショウは山地に多いですが、もしかするとイヌザンショウは平地を好むのかもしれません。関東の平地で自然が残っている所はあまりありません!

鹿児島以北のサンショウ属は落葉木で、冬になる前に葉を落としますが、フユザンショウは冬になっても葉が残ることもあり、その名がついています。県によっては絶滅危惧扱いされていますが、関東では高尾山あたりをよく探すと見つかることが多いです。移植は禁止なので、実を採取して実生で育てましょう。適当に蒔いてもよく発芽して、数年で実をつけるので、その後の繁殖は簡単です。棘がするどく、葉にも棘があるので扱いには注意しましょう。


鹿児島以南には、常緑木のヒレザンショウ (Z. beecheyanum)、テリハザンショウ (Z. nitidum) があります。

ヒレザンショウは盆栽にも利用される常緑低木で、東京の園芸店ではもちろん、バルセロナの花屋でも稀に見かける人気植物です。沖縄原産で耐寒性はあまり強くありません。沖縄ではセンスルギー、宮古ではサンソーギー、石垣ではサンスーと呼ばれています。葉には光沢があり、ちぎるとウンシュウミカンと似た香りが立ち、山椒に似た辛さがあります。沖縄では刺身のツマに使われます。


テリハザンショウは八重山以南に分布し、葉にも棘があるのが特徴です。中国では「両面針」と呼ばれ、薬用にされているようです。


日本の近隣諸国でサンショウ属と言えば、何と言っても四川料理には欠かせない、「花椒」の名で知られているカホクザンショウ (Z. bungeanum) でしょう。中国ではかなり栽培されているようです。現物を見たことはありませんが、おそらく日本のフユザンショウに姿は似ているようです。

このビデオでは8分40秒あたりから、カホクザンショウを見ることができます。

このビデオでは1分16秒あたりから、カホクザンショウの畑を見ることができます。

スペインでも、料理用の「花椒」をアマゾンで購入することができます。辛くて美味しい四川料理には欠かせません。


東南アジアから南アジアにかけて、サンショウ属にはいろいろな種類があるそうです。

ところで、日航機よど号のハイジャック犯人グループが北朝鮮のピョンヤンに滞在していて Twitter をしていますが、北朝鮮と中国の国境にある白頭山の紹介ビデオにクロアゲハ、またはカラスアゲハが写っていましたので、彼らに北朝鮮におけるミカン科植物について問い合わせをしたところ、ピョンヤンにはサンショウを庭に植えている家があるそうです。でも、それが、日本のサンショウなのか、四川料理には欠かせないカホクザンショウなのかは不明です。

また、ピョンヤンよりおそらく寒い白頭山付近では、ミカン科植物で育つのは、キハダミヤマシキミハクセンしか思い当たらず、白頭山の紹介ビデオに写っていたクロアゲハ、またはカラスアゲハは、その辺りではそれらを食べる以外の選択肢はないでしょう。

また、ナミアゲハも生息地の北上を続け、今ではサハリン南部にもいるそうです。北海道北部~サハリンにあるであろうミカン科も、キハダミヤマシキミ(またはツルシキミ)しか思い当たらず、おそらくそれらを食べる以外の選択肢はないでしょう。
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バルセロナの日本人交流会

3月2日から6月30日まで中止
ANULADOS 02/03/2020 – 30/06/2020

スペインやその他の国の日本が大好きな人たちや、日本語を勉強している人たちと、バルセロナに住んでいたり、旅行で来ている日本人との交流です。参加費はありません。下記の場所の名称をクリックすると Google Maps が表示されます。

月曜日 20時半頃~22時頃
場所 : My Kasa (C/Espronceda 367)
最寄駅:Navas (L1)

水曜日 21時頃~22時半頃
場所 : Bar Billar HDP (C/Sant Joaquim 35)
最寄駅:Fontana (L3)

金曜日 21時半頃~23時頃
場所 : El Rey del Jamón (C/Comte Borrell 290)
最寄駅:Hospital Clinic (L5)

MEET UP  写真

バルセロナで日本語や日本文化と言えば、また同時に、日本語 ⇔ スペイン語の言語交換と言えば、この MUNDIÑOL 交流会のことが多いほど長年親しまれている日本語スペイン語交流です。

東京のスペイン語交流会を紹介している有意義なブログ WAC WAC でも、MUNDIÑOL のことが紹介されています。下記のリンクをクリックして見てください。

バルセロナのスペイン語交流会に行ってみた。

イベントカレンダー  PDF

ほぼ毎週開催されている水曜日会と金曜日会は、スペイン語や英語などを練習したい留学生や旅行者や出張中の人に最適なのは言うまでもありませんが、一緒に観光をする仲間を探すため、バルセロナにおけるビジネスパートナーを探すため、単にいろいろな国に友人知人を作るため、スペイン語や日本語を教えている学校の宣伝をするためにも役立っています。誰でも気軽に参加できます。